「時に人は自ら病気になる」
アドラーは言いました。「人は人生の敗北を避けるために、あらゆるものを利用する」
「そんなわけない」と思うかもしれませんが、本当にあることです。
失敗を避けるため、恥をかかないため、楽をするため、人の注目を浴びるため・・・
「病気でなければできたのに・・・」「こんなにひどい痛みに耐えている私。かわいそうでしょ?」
いろんな目的のために、人は自ら病気になります。
病気は免罪符
ある人が会社で常にいい成績をあげていました。どんどん出世し、普通よりも速いスピードで管理職につき部下を持ちました。
しかし、自分流のやり方を押し付けてしまったため、部下は離れていき、やがて周知のこととなってしまいました。
彼は会社に行くことが怖くなり、病気になってしまいました。
彼は仕事に行かなくても済む「免罪符」を手に入れました。
「母が寝たきりになってしまったので助けてください」
緩消法の開発者である坂戸先生のもとにそう言って助けを求めてこられた方がいるそうです。
その方のお母さまに会いに行き、筋肉の状態を確認したところ、「あれ?この軟らかさなら寝たきりになりそうにない」そう思ったそうです。
「ちょっと座ってみてもらえますか?」お母さまにお願いしたところ、お母さまは座ることができたそうです。
娘さんは「ここ最近お母さんが座っているのを見たことがない!」ととても喜んでいらっしゃいました。
しかし、坂戸先生がお母さまに「なんで寝たきりになっちゃったの?」と聞いたところ、返ってきたこたえは・・・
「だって、寝たきりになったら楽だもん。ごはんは勝手に出てくるし、食べさせてもらえるし、おむつも勝手に交換してもらえる」
人は無意識に病気の状態を作り出す
これらの例は、本人が意識している場合でも、意識してない場合でも、起きることです。
病気などになってしまったとき、誰かに優しくしてもらったのでしょう。
このことを脳ははっきりと覚えています。報酬だと勘違いしてしまうのです。
病気の人、痛みで困っている人を甘やかしてはいけない
病気の人や痛みのある人に優しくしたり、何かを手伝ってあげると脳は「これは報酬だ!」と勘違いし、病気の状態・痛みのある状態を続けようとします。もっと気を引くために、悪化させることもあります。
ですから、病気の状態や痛みがある状態がおかしいことだと、悪いことだと脳に認識させる必要があります。
病気の人・痛みのある人には冷たく厳しく、放っておくこと。
「この状態をやめなければならない」と認識させなければなりません。
「この状態をやめたい」と本人が決意したとき、治る方法を伝えて強力してあげましょう。
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